洗面所の詰まりの主な原因は何ですか?
詰まりの原因は多岐にわたり、以下のような日常的なものが複合的に絡み合って起こります。
髪の毛:最も多い原因です。洗顔や整髪時に抜け落ちた髪の毛が排水口に絡まり、蓄積します。
石けんカス:石けんの成分が水道水中のミネラルと反応して固まりやすく、髪の毛と一緒に付着します。
歯磨き粉・化粧品の油分:粘性が高く、排水管の内壁にこびりついて通水を妨げます。
皮脂や水垢:人の皮膚や手の脂が水垢と結びついて、トラップ内部でスラッジ化します。
アクセサリーや小物の落下:ピアスやキャップなどが排水口に落ちて物理的に塞ぐこともあります。
こうしたものが数週間?数か月かけて積み重なり、気づかないうちに流れが悪化していきます。
和式トイレの詰まり
基本的な原因は洋式と同じですが、構造が異なるため対処法に少し違いがあります。以下に、和式トイレ特有の詰まりの原因と対処法を詳しくまとめました。
水を流し続けると逆流やあふれの原因になるため、一度静かに観察。
和式用は底が広く、和式トイレの形状にフィットしやすいタイプを使用。
水をある程度張って、押すより引く力でつまりを吸引する。
ラバーカップをしっかり排水口に密着させる
ゆっくり押して勢いよく引く
数回繰り返して水が流れるか確認
バケツに水を入れ、高い位置(50cm前後)から一気に流す
詰まりが軽い場合、水圧で流れることも
食器用洗剤をコップ1杯注ぐ
40~50℃のぬるま湯を入れる(熱湯は厳禁)
30分~1時間放置後、バケツ水で流して確認
便器の奥や曲がりくねった排水管に詰まりがあるとき
異物混入や尿石蓄積に有効
※DIYが難しい場合は、無理せず業者に依頼を
排水管の奥や屋外の排水マスに原因がある場合は、高圧洗浄機が必要。
落とし物が原因で便器内に残っている場合は、便器を取り外す必要も。
和式トイレは配管が「曲がりくねっていて細い」ことが多く、詰まりやすい構造です。
洋式トイレと違い、ラバーカップの密着が甘いと効果が出にくいので、専用のもの(和式対応)を使うことが重要です。
トイレのタンクがつまる場合
トイレの「タンクが詰まる」という症状は、少し特殊で、排水管の詰まりとは別のメカニズムが関係しています。
レバーを回しても水が出ない(流れない)
タンクに水がたまらない(または時間がかかる)
チョロチョロとしか流れない
水が出る音はするが便器に流れない
止水栓を閉める
→ タンク横や壁際にあるマイナスドライバーで閉められるバルブ
タンクの蓋を開ける
→ 手で簡単に外れるタイプが多い(蓋が重い場合注意)
浮き球・レバーの動作を確認
→ チェーンが外れていないか、浮きが上下するか確認
フィルターの掃除(ボールタップ付近)
→ ホース接続部に網目のフィルターがあり、汚れで詰まっていることあり
問題がある部品を交換(DIY可)
→ ホームセンターで「ボールタップ一式」「ダイヤフラム」「フロートバルブ」など購入可能(1,000~2,000円程度)
タンクの下部や給水管からの水漏れ
タンクと便器の接合部の内部詰まり
水道管自体の水圧低下や鉄サビ詰まり(マンションなどでよくある)
タンクが一体型で分解が難しいタイプ(タンクレスも含む)
大掛かりな詰まり工事費用が知りたい
以下にケース別の費用相場をわかりやすくまとめました。
工事内容 | 相場価格 | 内容の説明 |
---|---|---|
高圧洗浄(屋外排水管) | 40,000円~ | 排水マス・排水管内部に高圧水で詰まりを除去 |
便器の取り外し・異物除去 | 30,000円~ | 便器を取り外して奥の異物を取り除く |
排水管の一部交換(1~2m程度) | 60,000円~ | 破損した排水管の部分的な取り替え |
床のはつり作業(タイル・コンクリート) | 100,000円~ | 床を壊して配管を露出させる工事 |
排水マスの交換 | 80,000円~ | 老朽化した排水マスを新しいものに交換 |
排水管全体の入れ替え(10m以上) | 200,000円~ | 傾斜不良や腐食のある排水管を全体交換 |
追加費用としてかかることがあるもの
内容 | 追加費用の目安 |
---|---|
出張費 | 0~5,000円(無料の業者もあり) |
夜間・休日料金 | +5,000~15,000円 |
処分費・復旧作業費 | +5,000~20,000円 |
調査費(カメラ点検など) | +10,000円前後 |
大掛かりな詰まり修理の流れ
排水の流れが極端に悪くなった/逆流する
高圧洗浄を試す → 効果がない
排水マスの内部を確認し、詰まり or 破損発見
土を掘り、排水管を交換(1日~2日)
復旧・埋戻し・清掃まで対応